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悪質な営業電話に対するあなたの品格

怪しく、悪質な営業電話はいつの時代も絶えません。どのように法規制したとしても新しい方法で悪質な商売ができてくるものです。電話応対の担当者は、これらの怪しく、悪質な営業電話、勧誘電話に適切な対処をしないといけないのです。

勧誘電話・営業電話を断るにはで言及したように、「丁寧な上にも丁寧に、しかし、先方に割り込む余地を与えないほどに毅然と断ること」が、最終的な目標です。

こうやって説明するのは簡単ですが、実際に粘着的な営業電話、勧誘電話に直面すると愕然とするものです。まさに「悪質」な営業電話、勧誘電話だと痛感するでしょう。中には恫喝・恐喝に近い営業電話、勧誘電話があるということも頻繁に報告されています。悪質な営業電話、勧誘電話に感情的に対応したいという気持ちは痛いほどよくわかります。怒鳴って切りたいと思うこともあるでしょう。

しかし、電話応対のプロとしての営業電話・勧誘電話への対応は「品格」を中心として考えなければいけません。あなたの会社や店がどのような種類なのかによっても違うとは思いますが、少なくとも社会的責任がある組織であれば、反社会団体のような対応をしてはいけません。

どのように怒鳴られようと、脅されようと、電話応対の担当者は品格のある対応をするように訓練しましょう。電話応対の担当者は会社や店の「声の顔」であり、相手がどのように無礼で、犯罪的、反社会的な存在であったとしても、丁寧に、毅然とした対応をすることが必要なのです。相手と同じようなレベルの言葉を使ったり、語気を荒げたりすることがあれば、あなたの会社、店も彼らと大して変わらない「品格のない存在」に成り下がってしまいます。「我社(我が店)は相手とはまったく違う存在である」という強い自負心があるからこそ、相手に対して、下手に出ることができるのです。

品格ある立場を保って電話応対する必要があるもう一つの理由が、「敵も人なり」ということです。悪質な営業電話、勧誘電話をかけてくる相手は多くが過酷な職場環境で、悪質な電話営業を強制されていることが想像されます。過酷なノルマが課せられ、どうしても粘着的な悪質電話をかけざるを得ない状況にある人がかけてくるということを心に留めてください。

彼らはひとたび、営業電話から離れれば、よい人間であり、もしかしたらお客様になる可能性さえもある人間なのかもしれません。そう考えると、恐喝、恫喝してくる人に対して、腹が立ったとしても、ぶっきらぼうに対応することはできないでしょう。