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クレーム電話は貴重な資源として大切にする

電話応対の中でもクレーム電話の応対は、誰もがしたくないものでしょう。しかし、クレームは1件、1件とても貴重な資源なのです。クレームに対する理解を深めて、クレーム電話を邪険にせず丁寧に応対するようにしなければいけません。

Signhという研究者は1988年に、サービスや商品に不満、クレームを持っているお客様や顧客がとる行動を4つに分類しました。

タイプ1
不満を感じても何も行動しない

タイプ2
不満をサービスや商品を提供した店、会社ではなく、知人や友人、家族などの周囲の人に発散する

タイプ3
サービスや商品を提供したお店、会社に不満を言う

タイプ4
サービスや商品を提供した店、会社に不満を言うのではなく、消費者センターやマスコミ、裁判所など公的な第三者に不満を言い、解決しようとする。

この4つの分類のうち、タイプ3がお店や会社で「クレーム」「苦情」として知ることができます。

タイプ2はお客や顧客の個人的なネットワークに不満を流すということで「私的な苦情行動」といわれます。

反対にタイプ4は裁判所やマスコミといった公的なネットワークに不満を流すということで、「公的な苦情行動」といいます。

タイプ1は不満を持ってもその不満を表現しない人です。実はお客様の多くがこのタイプ1に分類されます。OsselとStremerschという学者は、不満を持った人のうち、不満を行動に移す人は不満を持った人のうち9%だと明らかにしました。

AgbonifohとEdorehという学者は不満を持ったお客のうち、50%がタイプ2の人だとしました。お店や会社に不満を言うタイプ3は全体の30%に過ぎないとも報告しています。

このような研究を見ると、お客様が持った苦情や不満をお店や会社が知ることができるのは本当の一部に過ぎないことがわかります。

苦情や不満、クレームはお金を出してもなかなか手に入らないものなのです。寄せられたクレームは本当に貴重なものであることを改めて理解しましょう。